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各種統計、トラック運賃の高値傾向継続を裏付け

各種統計、トラック運賃の高値傾向継続を裏付け

帝国データバンク調査は販売単価DIが過去最高更新

 トラック運賃の高値傾向を裏付ける統計結果が相次ぎ出されている。帝国データバンクが12月5日発表した11月の全国景気動向調査によれば、「運輸・倉庫」業界(410社)の景気DI(指数)は10月から1・4ポイント上昇し50・1となり、4カ月ぶりに改善した。

 同社は「運賃の値上げが進み販売単価DIが過去最高を更新する中、上昇が続いていた軽油価格の一服もあり、貨物自動車運送を中心に景況感の改善につながった」と指摘している。古紙など中国向けのコンテナ輸送量増加に伴う港湾運送の堅調もプラスに働いたようだ。

 回答した企業からは、景気の現況について「運賃への理解が進み、運賃状況は好転している」(一般貨物自動車運送)、「建築資材関係の輸送が増えつつある。年末にかけての輸送が前倒し傾向にある」(同)などと前向きな声が聞かれた。

 先行きについても、「業界で急速に進んでいる配車アプリの統合やAI(人工知能)による需要予測アプリの開発が進捗し、需要の効率的な獲得が前進する」(一般乗用旅客自動車運送)と予測する向きがあった。

 ただ、現況に関しては「人手不足と労働時間短縮で売り上げが下がっている」(一般貨物自動車運送)との厳しい指摘もあり、運送業界はまだまだ手放しで喜べる状況とは依然ほど遠いようだ。

日通総研短観「運賃の上昇圧力が一段と強まる見通し」

 一方、全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会が12月3日発表した求荷求車情報ネットワーク(WebKIT)の成約運賃指数(2010年4月=100)によれば、11月は前月から2ポイント低下の131となり、2カ月連続で前月からダウンした。

 しかし、前年同月比で見ると9ポイントの大幅上昇。西日本豪雨被害でJR貨物が運休したのに伴い、トラックの代替輸送需要が膨れたことなどが影響して調査開始以来の最高となった9月(136)からは徐々に落ち着いているものの、依然高い水準にあることが見て取れる。

 それより先、日通総合研究所が10月26日にまとめた企業物流短期動向調査でも、運賃・料金の動向では、一般トラックは今年7~9月期の実績で調査対象15業種のうち8業種が上昇、10~12月期の見通しでも10業種が上昇となっている。特積みトラックは7~9月期実績で6業種、10~12月期見通しは9業種が上昇を示しており、同社は「運賃の上昇圧力が一段と強まる」と展望している。

 しかし、東京都トラック運送事業協同組合(東ト協連)が今夏に実施した会員企業向けアンケートの結果、約8割が受け取っている運賃の水準が低いと回答している。環境が好転してきたとはいえ、運送業界が目指す「適正運賃収受」が広く浸透するにはまだまだ時間を要しそうだ。

(藤原秀行)

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