トヨタの市販化前1台を業務投入、CO2排出削減効果など情報共有し将来の普及促進目指す
福岡運輸は8月4日、福岡県、福岡県トラック協会と連携し、水素で走る燃料電池(FC)トラックの輸送実証を今年11月に始めると発表した。
実証にはトヨタ自動車製で市販化前のFCトラック1台を投入する。福岡運輸が11月16日から12月19日までの約1カ月間、自社の業務で実際に活用してチルド輸送を展開。利便性の高い輸送ルートの有無、製品の品質管理の実用性、運転の快適性などをチェックするとともに、CO2排出削減量や燃費を確認する。
実証で得たデータはトヨタと福岡運輸が共有してFCトラックの実用化・市販化を後押しするほか、FCトラックの導入メリットやCO2排出削減の効果といった情報を他の運送業者に周知、市販開始後の普及促進につなげることを想定している。県内の全水素ステーションを利用する予定。
福岡県が7月21日発表した内容によると、輸送実証は福岡運輸のほか、戸畑物流、久留米運送、福岡食品サービスも参加。8月以降、各社で順次、県内の輸送で実施する。今回用いるトヨタのFCトラックは航続距離が電気自動車(EV)トラックの約2倍に相当する約200キロメートル、燃料供給時間は約6分を見込んでいる。
7月に実施した出発式(福岡運輸提供)
(藤原秀行)