関西スーパー、TOB提案のオーケーと「企業文化などで相容れない部分多い」

関西スーパー、TOB提案のオーケーと「企業文化などで相容れない部分多い」

H2Oグループ統合選択理由公表、在庫管理や配送・物流などオペレーション統合が事実上困難と見解

エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング傘下の食品スーパー2社との経営統合を公表している関西スーパーマーケットは9月24日、首都圏を地盤にディスカウントスーパーを運営しているオーケーから別途、TOB(株式公開買い付け)の提案を受けたことに関連し、H2O側の提案を受け入れた理由などを公表した。

この中で、オーケーについて「企業理念や業態そのものに大きな相違があり、企業文化などにおいて相容れない部分が多く、シナジー実現のための施策の導入・実施が困難」などと説明。

「オーケーの経営方針の要諦は徹底したコスト削減による低価格販売にあるものと理解しており、従業員の利益や地域社会への貢献を重視する当社の企業理念とは相違する側面があると考えている」などと強調、あらためてH2O側の提案に賛同する方針を明言した。

関西スーパーは「企業理念・ビジョンの親和性を欠く場合、(商品仕入れや在庫管理、配送・物流などの)オペレーションの統合が事実上困難になる」と否定的見解を表明。

オーケーが非上場企業でコーポレートガバナンスの透明性・合理性に関する制度面での担保が乏しいとみていることや、第三者機関に評価を依頼した結果、H2Oグループ2社と経営統合した方がオーケーのTOBを受け入れるより株式の理論価値が高まり株主にとっても得られる利益が大きいと判断されることなどを列挙。オーケーの提案受け入れを再度、明確に否定した。

(藤原秀行)

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