外洋と沿岸の航行時や入出港時の測位精度など基準満たす
国土交通省は10月13日、国際海事機関(IMO)が10月4~8日にオンラインで開催した海上安全委員会で、日本の準天頂衛星システム「みちびき」が船舶で国際的に利用できる衛星航法システムとして承認を受けたと発表した。
日本が2018年の同委員会会合で、みちびきの活用を提案、検討が続けられてきた。外洋の航海時に加え、沿岸の航行や入出港の際に必要な測位制度や信頼性などの基準に適合していることを確認した。具体的には、測位精度の誤差が外洋航行時は100メートル以内、沿岸航行時は10メートル以内などを満たしている。
国交省によると、外洋だけでなく船舶が輻輳する沿岸航行時などの航行支援のための運用基準に適合する衛星航法システムはみちびきが世界初という。米国のGPSなどは外洋航行時の基準のみ満たしている。
国交省は今後、みちびきを日本だけでなく、諸外国の船舶に活用するよう働き掛けていく構え。
(藤原秀行)