関西スーパー、米議決権行使助言会社の経営統合反対推奨に反論

関西スーパー、米議決権行使助言会社の経営統合反対推奨に反論

H20グループとの経営統合反対でも、オーケーのTOB受け入れを否定

関西スーパーマーケットは10月18日、同社が10月29日に開く臨時株主総会にエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング傘下の食品スーパー2社との経営統合に向けた議案を諮ることに関し、米国の議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)とグラスルイスの2社が株主に反対を推奨していることに反論するコメントを発表した。

この中で、ISSとグラスルイスが経営統合をめぐる関西スーパーの情報開示が不十分と指摘していることについて、統合方針公表の後に詳細な追加情報開示をしており、ISSとグラスルイスがその内容を確認、分析する前に反対推奨を表明した可能性があると説明。「当社が公表している情報をご確認いただければ、いずれも十分ご理解いただける内容と考えている」と訴えた。

また、ISSとグラスルイスが統合後の事業計画の実現可能性に懸念を示していることなどに関しても、H2Oグループとのシナジー効果が見込めるなどと強調。株主などからH2Oグループとの経営統合ありきで検討したとの見方が出ていることについても「特別委員会を中心に極めて公正かつ中立なプロセスの下、検討を行っている」と否定した。

ISSとグラスルイスがオーケーの買収提案の方が株主にメリットがあると指摘していると見受けられると言及した上で、「(H2Oグループとの経営統合を)撤回する意向はなく、現時点でオーケーの提案に賛同する予定もない」とあらためて否定。

臨時株主総会で仮にH2Oグループとの統合が否決されても、関西スーパーとH2Oとの資本・業務提携は存続するため、オーケーのTOB(株式公開買い付け)にH20が株主として賛同することは想定しがたいと明言。「(H2Oグループとの)経営統合が当社の企業価値向上に資するものか否かを判断するに際して、現時点において実現可能性が極めて不透明なオーケーの提案と比較すること自体、その合理性に疑問があるものと考えている」とオーケーのTOB提案受け入れを明確に否定し、オーケーの一連の対応に不快感を示した。

(藤原秀行)

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