リンクス、物流など活用可能な先進技術持つ海外ベンチャー3社と総代理店契約締結

リンクス、物流など活用可能な先進技術持つ海外ベンチャー3社と総代理店契約締結

業務改善につながるロケーション把握システムやトレーサビリティソフトウエアを提供へ

製造業や物流業界の現場作業を改善できる先端技術の専門商社リンクスは11月16日、新たに海外のベンチャー企業3社と日本国内の総代理店契約を結んだと発表した。日本市場への進出を後押しする。

3社は位置情報解析ソフトを手掛けるドイツのKINEXON(キネクソン)、モーションドライブ(駆動部)ユニットを製造しているドイツのSynapticon(シナプティコン)、非接触型のトレーサビリティシステムを扱う米国のAlitheon(アリセオン)。

リンクスは各社の製品を積極的に日本のメーカーや物流企業などへ紹介、採用を働き掛けていく構え。

キネクソンは、人やマテハン機器などに取り付けた電子タグと壁面や天井に設置した機器が通信して現在地をリアルタイムで把握するロケーションシステム「KINEXON RIoT(キネクソンライオット)」を展開。工場や物流施設内の作業工程の効率改善につなげている。超広帯域の無線通信技術UWBを使った位置センサーも取り扱っている。キネクソンライオットは欧州系の物流大手などで導入事例があるという。

一方、アリセオンのトレーサビリティソフトウエア「FeaturePrint(フィーチャープリント)システム」は、バーコードや刻印を付けられなかった製品も画像情報を基に個体を識別できるのが特徴。工場から物流拠点への出荷を自動的に把握することなどを想定している。日本ではヤマト発動機とシステム導入に向けたPoC(概念実証)を進めている。

リンクスは3社の製品でそれぞれ2026年に5億円の売り上げを目指す。

東京都内の本社内で同日記者会見したリンクスの村上慶代表取締役は「物流は一番自動化のニーズが高まっている分野。物流業界からの引き合いは非常に多くなっており、特にAGV(無人搬送ロボット)関連が多い」と説明。AGVに続いてキネクソンやアリセオンの技術も物流業界に提供していくことに意欲を見せた。

リンクスは20年、AGVのナビゲーションソフトを手掛けるフィンランドのNavitec System(ナビテックシステム)と総代理店契約を締結、製造業や物流業界向けにAGVの取り扱いを強化している。今後も物流領域のニーズに応えていく方針。

(藤原秀行)※ロゴマークはリンクス資料より引用

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