商船三井が座礁事故発生したモーリシャスで環境回復などへ新基金設立、5億円拠出

商船三井が座礁事故発生したモーリシャスで環境回復などへ新基金設立、5億円拠出

水産業や観光業の発展などもサポート

商船三井は12月1日、2020年に長鋪汽船の子会社からチャーターしていたばら積み貨物船が座礁、流出した燃料油で影響を受けたモーリシャス共和国に対する自然環境回復・保全、地域社会への支援活動の一環として、認定特定公益信託「公益信託 商船三井モーリシャス自然環境回復保全・国際協力基金」を11月に設立したと発表した。同日、助成先の募集を開始した。

同基金は、モーリシャスにおける自然保護活動・同国内の地域社会に貢献する活動を支援し、同国の持続可能な経済発展、文化を促進することを目的に設立。モーリシャスのマングローブ林、サンゴ礁などの豊かな自然や生態系の回復・保全、固有種を含む野鳥や渡り鳥の保護・研究活動のほか、モーリシャスの経済の基盤となる水産業、観光業、文化活動の発展を支える考え。

同社は約5億円の拠出を予定しており、6月にモーリシャスで設立したMOLチャリタブルトラストと併せて、総額約8億円規模の支援を実施する。基金の運営は受託者の三井住友信託銀行に委託し、助成先も有識者によって構成される運営委員会が選定する。

比較的長期かつ大規模な案件は今回の基金から支援し、よりモーリシャスの地元に寄り添ったきめ細やかな支援活動はMOLチャリタブルトラストからサポートする。2つの基金を組み合わせた柔軟で多様性に満ちた支援活動を後押しする。

※以下、プレスリリースより引用(一部、編集部で修正)

認定特定公益信託「公益信託 商船三井モーリシャス自然環境回復保全・国際協力基金」概要

認定特定公益信託名
公益信託 商船三井モーリシャス自然環境回復保全・国際協力基金
(英名:MOL Mauritius International Fund for Natural Environment Recovery and Sustainability)
支援内容(いずれも対象はモーリシャス)
  • モーリシャス共和国における自然環境ならびに生態系の回復および保護に関わる活動
    例:マングローブ保護・育成・研究、サンゴ礁回復・保全・研究、野鳥・希少種野鳥の保護・研究
  • モーリシャス共和国における水産、観光、文化教育等、地域社会の発展に関わる活動
設立国
日本
委託者
株式会社 商船三井
拠出額
約5億円を想定(2020年9月に計画を発表した総額8億円規模の基金の一部)
受託者
三井住友信託銀行株式会社
信託管理人
東京エクセル法律事務所 弁護士 下山田 聰明氏
運営委員会メンバー
運営委員長:立教大学21世紀社会デザイン研究科 河口 眞理子氏
運営委員メンバー:
株式会社日本総合研究所 足達 英一郎氏
地域情報カスタマイズユニット 宮城 豊彦氏
国立研究開発法人 国立環境研究所 山野 博哉氏
公益財団法人 山階鳥類研究 水田 拓氏
北海道大学水産科学研究院 東条 斉興氏
本基金専用サイト
https://www.mol-mauritius-fund.jp
募集要項、募集期間、助成申請方法等はこちらのホームページを参照
個人・法人のいずれも12月1日から寄付の受け入れが可能。本基金は認定特定公益信託の認可を受けているため、日本法人の寄付者に対しては税制上の優遇措置が認められる。

(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)

災害/事故/不祥事カテゴリの最新記事