川崎汽船、IoT活用した貨物固縛資材の適正管理で実証実験

川崎汽船、IoT活用した貨物固縛資材の適正管理で実証実験

所在を可視化、揚げ地での紛失防ぐ

川崎汽船は11月25日、繊維ベルトの製造販売などを手掛けるアヴィエランと共同で、自動車船事業で非自走貨物を輸送する際に使用するラッシング(貨物固縛)資材の適正管理を目指し、IoTデバイスを活用してラッシング資材を収納する「ラッシングボックス」の所在を可視化する実証実験を行ったと発表した。

川崎汽船は、自動車船事業でロールトレーラーを利用した非自走貨物輸送サービスを展開している。ロールトレーラーへ貨物を固縛する際にはロールトレーラー1本に付き数十本のラッシング資材を利用する。このラッシング資材は管理本数が多く、揚げ地での紛失が絶えなかった。対策としてラッシングボックスを付帯させているが、ボックス自体の管理にも手間を要していた。

今回、課題解決の最初のステップとしてラッシングボックスの位置情報の見える化に取り組んだ。

アヴィエランは、ラッシング資材の製造販売、ソフトウエア開発、ECソリューションを担っている。そのノウハウを活かして物流IoTソリューションを開発した。実証実験を9月から2カ月間、日本とオーストラリア間の航路に投入している川崎汽船の自動車専用船で行った。

まず、ラッシングボックスに位置計測機能付きIoTデバイスを取り付け、輸送中のボックスの位置を目標とした精度でシステム上に可視化できたことを確認。輸送中の振動や熱などを受けてもデバイスの耐久性に問題がないことも明らかになった。予定とは異なる動きを検知したり、ラッシングボックスの地域ごとの位置情報を可視化したりすることが可能となった。

今回の実証実験の結果を踏まえ、ボックス、ラッシング資材、ロールトレーラーの管理の連携、管理の最適化へ取り組みを一歩先に進め、資材管理の高度化と業務効率の改善につなげたい考え。

(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)

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