3メートル四方、活用可能性探る
制御技術を生かした自動化製品を手掛ける炎重工(岩手県滝沢市)は12月17日、同社や竹中工務店、国立大学法人東京海洋大学海洋工学部清水研究室、IHI、水辺総研、新木場海床プロジェクト、一般社団法人ウォーター・スマート・レジリエンス研究協会から成る共同プロジェクト「海床ロボットコンソーシアム」が、都市型自動運転船「海床(うみどこ)ロボット」の実証実験を12月15日に大阪城(東外堀)で実施したと発表した。
海床ロボットは海や運河・河川、湖沼などの水面に浮かべた床(3メートル四方)が自動で動き、離着岸する自動運転船。実験はコンソーシアムが開発する純国産制御システム搭載の海床ロボットを、2025年の大阪・関西万博の会場となる夢洲内の水域に見立てて大阪城公園の東外堀に浮かべ、新しいモビリティの活用可能性を探った。
海床ロボットのパース
実証実験の状況
実証実験の状況(自動離着岸)
実証実験の状況(水上自動走行)
今回の実証を通じて、
①タブレットのインタフェースで操作し、「水上自動走行」を達成
②高い精度の位置制御を行い、桟橋への「自動離着岸」を達成
③デジタルファブリケーションを活用し、用途に応じて船の上屋の変更が可能な仕組みの検証
ーーをそれぞれ実施した。
22年以降の実証では、「運搬ドローン連動機能」「複数ロボットの群管理」の検証を目指し、運搬・環境・エンターテイメント・防災など用途に合わせた開発に取り組む予定。都市型自動運転船が、都市部の水辺を拠点に、地域の魅力や付加価値の創造、さらには水辺の交通・物流などの様々な都市問題の解決に貢献することが期待される。
海床ロボットは公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(博覧会協会)と大阪商工会議所の主催する「2025年大阪・関西万博の会場予定地である夢洲における実証実験の提案公募」に採択されている。
(画像は炎重工提供)
(ロジビズ・オンライン編集部)