輸送の遅延リスクを早期に把握、先回りの対応可能に
ウェザーニューズは12月23日、気象データ提供・分析サービス「WxTech(ウェザーテック)」に関し、日本で初めて1キロメートルメッシュの高解像度で積雪の予報や現状のデータ販売を開始したと発表した。
積雪の予報は、積もった後の雪の状態や融雪量の変化まで考慮する必要があるため難易度が高いが、大雪の影響を受けやすい屋外で作業する企業や物流事業者を中心に積雪データのニーズは高い点を考慮。
60時間先までの1時間ごとの積雪予報と10分ごとのリアルタイムな解析積雪深の実況データのAPI提供を開始した。独自の積雪観測網やスマホアプリ「ウェザーニュース」のユーザーから寄せられる積雪の報告を用いることで細かなメッシュの高解像度な解析積雪深の実況データを生成、その実況データをAIによる独自予測モデルに反映し、高精度な予報を可能とする。
1kmメッシュの積雪予報のイメージ(2021年12月20日9時の予報(18日5時時点))
1kmメッシュの積雪予報のイメージ、記録的大雪となった札幌周辺の積雪予報(2021年12月20日9時の予報(18日5時時点))
データはクラウドを経由してAPIで提供するため、企業は緯度経度を指定するだけで全国の拠点や作業現場周辺の積雪データを取得、自社のシステムに組み込むことも可能。
例えば、屋外作業員向けには、現場周辺の積雪データを企業システムと連携することで、工事の安全対策や作業計画の調整に活用できる。また、運輸・物流事業者の場合は積雪データを業務量予測や適正配車システムなどにインプットすれば遅延リスクを早期に把握し、先回りの対応が可能になる。
バスやタクシーの乗降場所など人が多く集まる場所では、電光掲示板と連携させることで、利用者に対して転倒への注意喚起を促すこともできるとみている。
データ種別 |
積雪予報(cm) |
積雪実況(cm) |
空間解像度 |
1kmメッシュ |
1kmメッシュ |
提供期間 |
11月〜4月 |
11月〜4月 |
時間解像度 |
1時間(60時間先まで) |
10分間 |
更新頻度 |
3回/日 |
10分ごと |
(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)