日通が持ち株会社体制に移行、「NIPPON EXPRESSホールディングス」発足

日通が持ち株会社体制に移行、「NIPPON EXPRESSホールディングス」発足

グローバルで結束強化、海外売上高伸長目指す

日本通運が1月4日、純粋持ち株会社体制に移行した。新たにグループを統括する「NIPPON EXPRESSホールディングス」(NXHD)が同日付で発足し、東京証券取引所の1部に上場。本格的に始動する。

持ち株会社の下に日通などの事業会社が収まり、日通以外の国内外企業は社名にグループの新ブランド「NX」(NIPPON EXPRESSの短縮形)を順次採用。結束を強化し、長期ビジョンで掲げている「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」の実現を目指す。

まず1月4日に日本通運が持ち株会社の完全子会社となった上で、持ち株会社が日通の子会社を直接保有する体制へ再編する。グループ体制再編の具体的な内容や時期は今後詰める。

NXHDの齋藤充社長は同日、持ち株会社発足に際してコメントを発表し、「新しいブランドの下、グループの力を結集し、自らを進化させ続け、物流から新たな価値を創造することに挑戦し続けてまいります」との決意を表明した。

グループの経営計画は、創立100周年の2037年に売上高を現在の約2兆円から3.5兆~4兆円、海外売上高比率を20%程度から50%まで伸ばす目標を設定している。日本、米州、欧州、南アジア・オセアニア、東アジアの主要5エリアで医薬品や自動車など重点領域の需要掘り起こしと事業拡大を図る。

新体制移行と併せて、東京都千代田区神田和泉町に建設した地上13階建ての「NXグループビル」が1月4日、グランドオープン。NXHDや日通、NX・NPロジスティクス、NX商事、NX総合研究所など主要グループ企業が入居し、陸・海・空の各輸送モードを担うグループ各社が迅速かつ有効に連携できる体制を整備、サービスレベルの向上と経営効率化を加速させる。


今後目指すグループ再編の姿(日通資料より引用)

(藤原秀行)

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