現地に行かず「レベル3」飛行、配送やプラント点検など活用を想定
ACSLは2月22日、LTE(携帯電話向け高速通信網)を介してリモート操縦が可能な国産ドローン「PF2-LTE」の提供を2022年春に始めると発表した。
ACSLはドローンの制御を担うフライトコントローラーを自社で開発。セキュアなドローンの社会実装を推進するため、多くの企業と実証実験を重ねてきた。山を越える必要のあるドローン配送や、プラント内の遠隔でのドローンによる点検画像の撮影など、LTEを介した遠隔操作や映像伝送の実証実験も数多く展開している。
LTEに対応したドローンのニーズが高まる一方、仕様や生産・販売のオペレーション、通信料などの料金体系が整備されておらず、ドローンを顧客へ円滑に提供できる体制が確立できていなかったため、ACSLが新たなドローンを開発した。
新機種「PF2-LTE」は、LTEの活用でドローンと地上局(GCS)間の直接通信が不要となり、インターネットを介してドローンを操縦できるため、遠隔地などでの補助者なし目視外飛行「レベル3」が可能。複数のキャリアのLTEに対応しており、混線が発生しないため、複数台のドローンを一度に飛ばせるのが強みだ。
最大飛行時間は29分(ペイロードなし)、15分(最大ペイロード)とそれぞれ想定。ペイロードは2.75キログラムと設定している。
「PF2-LTE」
LTE機器装着のイメージ (キャリアによって異なる)(ACSL提供)
(藤原秀行)