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ロシアのウクライナ侵攻「今後ビジネスに影響」が7割、物流混乱など懸念

ロシアのウクライナ侵攻「今後ビジネスに影響」が7割、物流混乱など懸念

大阪商工会議所が会員企業向け緊急調査、調達先多様化などで対応

大阪商工会議所は3月11日、ロシアのウクライナ侵攻がビジネスにどのような影響を与えているかについて、主要会員企業を対象としたアンケート調査結果を公表した。

「現在影響がある」と回答したのが半数を超えたほか、「今後影響がある」は7割に上り、企業の間で影響が長期化するとの見方が広がっていることをうかがわせた。

懸念している事項としては、エネルギー価格の高騰や物流の混乱、原材料価格の上昇などが目立った。対策としては、原材料や部品の調達先多様化、サイバーセキュリティ強化、運転資金の確保などが並んだ。

調査は3月4~8日、主要会員企業148社を対象に実施、30.4%に相当する45社が有効回答を寄せた。

エネルギー価格高騰への警戒強く

影響の有無については「現在影響がある」が51.1%(23社)、「今後影響がある」が73.3%(33社)だった。

影響の具体的内容を尋ねたところ(複数回答)、 「現在の影響」については、「エネルギー価格の更なる高騰」が最も多く31.1%(14社)。「原材料価格の更なる高騰」と「物流(海上輸送・航空輸送等)の混乱・コスト上昇」がともに20.0%(9社)、「関連地域との取引中断、サプライチェーン分断」が15.6%(7社)、「調達難に伴う混乱・コスト上昇」と「世界的な金融市場の不安定化、株価変動」がともに13.3%(6社)などと続いた。

「今後の影響」に関しては、トップが「エネルギー価格の更なる高騰」と「物流(海上輸送・航空輸送等)の混乱・コスト上昇」でいずれも57.8%(26社)。次いで「原材料価格の更なる高騰」が51.1%(23社)、「国内外の経済活動や需要の停滞」が46.7%(21社)、「世界的な金融市場の不安定化、株価変動」が35.6%(16社)などとなった。

<企業の声>
・ ロシア・ベラルーシ企業との取引を中断(卸売業)
・ EU(欧州連合)からの空輸生鮮品便がストップ。航路変更すれば運賃の大幅値上げとなる。特に「蟹」の調達に影響大(卸売業)
・ ガソリン価格の高騰により物流コストが増加(原材料高騰)。ロシア産海産物(カニなど)の輸入品が品薄(宿泊・飲食業)
・ 輸入石炭・金属鉱物価格の高騰、海上輸送船の寄港地制限や運賃の上昇、決済可能銀行の制限等の影響あり(卸売業)
・ 現在の影響は、当社欧州拠点への出張のフライトルートの混乱にとどまる。今後欧州拠点に与える影響は未知数だが、今回の侵攻が全世界に直接的、間接的に広範囲で大きな悪影響を与えるのは間違いない(建設業)
・ 現地の事業案件、および当社事務所・駐在員の現地運営等への影響を懸念(卸売業)
・ ウクライナ・ロシアから直接調達している原材料等に影響が出るものの、事業継続への影響はなし(製造業)
・小麦粉価格への影響を懸念(宿泊・飲食業)
・ 原油価格の上昇による材料費の高騰のほか、世界的な半導体不足に加えて、部材調達が停滞し、製造事業者の製品納期への影響が懸念される(運輸業)
・ ガソリン価格高騰によるコスト増や、輸出入貨物の停滞、インフレによる消費の落ち込みを懸念している(運輸業)
・ 取引企業に影響が出た場合に、当社に間接的な影響が出てくる可能性がある(金融・保険・不動産業)

企業の対応策の有無を聞いたところ(複数回答)、「現時点(準備中含む)で対応策をとる」が42.2%(19社)、「今後(検討予定含む)、対応策をとる」が55.6%(25社)だった。

対応策の内容(複数回答)は、「現時点(準備中を含む)での対応策」の首位が「サイバーセキュリティ対策の強化」で15.6%(7社)、その後は「原材料や部品等の調達先の多様化」が13.3%(6社)、「関連地域での販売の停止・縮小」が11.1%(5社)、「他地域(アジア、ヨーロッパ等)を含むサプライチェーンの見直し」が11.1%(5社)などが続いた。

「今後の対応策(検討予定含む)」としては、「原材料や部品等の調達先の多様化」が26.7%(12社)、「サイバーセキュリティ対策の強化」が22.2%(10社)、「原材料やエネルギー価格高騰に備えた運転資金の確保」が17.8%(8社)などが並んだ。

<今後の検討課題>
・直接の関連は不明ながらサイバーセキュリティへの強化を課題として進めている(製造業)
・事態の長期化を懸念、その見極めと対策の検討が必要(卸売業)
・現在でも原材料高騰による取引先企業への悪影響が出ており、今後さらに加速する恐れがある。コロナ対策とは別に取引先支援を考える必要がある(金融・保険・不動産業)

<政府への要望>
・小売業の影響は徐々に出てくるものと思われる。国際社会と連携し早期の解決を願う(小売業)
・邦人の安全確保(建設業)
・石油元売り会社への補助金引き上げに関する迅速な対応を要望(宿泊・飲食業)
・資源の確保と価格の上昇への対応(製造業)

(調査結果に関するグラフは大阪商工会議所提供)
(ロジビズ・オンライン編集部)

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