送電鉄塔沿いの専用“空の道”飛行想定
国土交通省は1月11日、埼玉県秩父市で同15~31日にドローン(小型無人機)による物流の実験を行うと発表した。
環境省との連携事業の一環で、トラックに比べて輸送時の温室効果ガス排出量をどの程度削減できるかや、費用対効果がどの程度見込めるのかといった点を見極め、実用化を後押しする。
実験には楽天などが参加し、同市内の浦山ダムから約3キロメートル離れたレクリエーション施設「ネイチャーランド浦山」までバーベキュー用品などを自動的に運ぶ計画。飛行時間は約10分の予定だ。
操縦者らの目が届かない遠距離を、途中の経路に補助者を置かずにドローンを飛ばす「目視外飛行」となる。
東京電力と地図大手のゼンリン、楽天は送電鉄塔や送電線などの周辺をドローン専用空路に設定し、物流事業者らに提供して産業界での利用促進を図る「ドローンハイウェイ構想」を打ち出している。今回の実験も同構想を踏まえ、送電鉄塔などを生かして飛行する予定だ。
実験に投入する楽天のドローン(国交省など提供)
(藤原秀行)