欧州の自動化需要に対応
豊田自動織機は3月31日、ドイツで物流機器制御システムを手掛けるviastore(ヴィアストア)を買収すると発表した。
豊田自動織機の欧州子会社を通じ、今年7月以降にヴィアストアの全株を取得する予定。買収額は開示していないが、数百億円規模とみられる。
欧州ではeコマース市場の急速な伸長や労働力不足に伴い、物流の自動化需要が高まっており、豊田自動織機もオランダ子会社のVanderlande(ファンダランデ)を中心に、入荷から出荷まで自動化する大規模ソリューションに注力している。
中小規模の物流倉庫でも一部の工程に特化した自動化へのニーズが増加しており、今後の市場拡大が見込まれるため、ヴィアストアを拠点に需要獲得を図る。
ヴィアストアは1889年設立。欧米の8カ国に9拠点を構え、自動倉庫や各種物流機器の制御・管理を行うソフトウエアを自社で開発、小売から製造、物流、食品まで幅広い業種向けに提供している。特に保管と搬送など、複数の工程を最適な物流機器とソフトウエアで連携させる自動化分野を得意としている。
2021年の売上高は1億9300万ユーロ(約180億円)だった。
ヴィアストアの本社
バケット用自動倉庫(いずれも豊田自動織機プレスリリースより引用)
(藤原秀行)