「運輸・倉庫」の景況感が3カ月連続悪化、ウクライナ情勢で軽油価格上昇が影響か

「運輸・倉庫」の景況感が3カ月連続悪化、ウクライナ情勢で軽油価格上昇が影響か

帝国データ調査、「まん防」解除はプラスに

帝国データバンク(TDB)が4月5日公表した3月の景気動向調査によると、景況感を示す業種別の景気DIは「運輸・倉庫」が35.4で、2月の前回調査から0.1ポイント下がった。3カ月続けて前月から低下した。

新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が全て解除され、経済活動が再開されたものの、ウクライナ情勢の緊迫化で原油価格が高騰し、軽油やガソリンの価格が上がったことが景況感の重しになっているとみられる。

全業種ベースの景気DIは2月から0.5上がって40.4となり、3カ月ぶりに改善した。卸売、サービスなど10業界中、7業界が改善した。経済環境は厳しいものの、「まん防」解除が追い風になったもようだ。

TDBは今後の景況感について「下振れリスクを抱えながらも、人出の増加などで緩やかに上向くと見込まれる」と展望した。

運輸・倉庫業のコメントでは、先行きに対し「新型コロナウイルスが終息し、外食産業・輸入コンテナ(中国・東南アジア)の戻りに期待する」(冷凍倉庫)、「重油等の燃料費の高騰が続くことが予想される」(沿海貨物海運)といった声が聞かれた。

調査は3月17~31日にインターネットで全国の2万4561社を対象に実施、47.9%に当たる1万1765社が回答した。運輸・倉庫業は530社が協力した。

(藤原秀行)

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