事業方針発表会で積極姿勢明示、「社会インフラの運営ストップできない」とコロナ対策に注力
三井不動産で物流施設の開発・運用を手掛ける三木孝行専務執行役員は4月21日、東京都内で開いたロジスティクス事業の方針に関する記者発表会で、今後の事業展開について、データセンターや冷凍・冷蔵倉庫も含め「年間6~8件は開発していきたい。当社ならではの物件(開発用地)の工夫をして取得していきたい」と述べ、積極的な開発姿勢を継続する考えを明示した。
三木氏はロジスティクス事業を始めた2012年からの10年間を振り返り、累計の投資額が7000億円に達する見通しになっているなどと成果を強調。「物流施設は相当様変わりしてきた。社会インフラとしての物流施設の重要性が高まっている」と指摘した上で「運営をストップすることはできない。徹底的に感染症対策を講じ、安心を提供することも重要だ」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大防止にも引き続き注力していく姿勢を示した。
今後の開発については「既存倉庫の取得はあり得ると思っている。30~40年経過した中心地に位置する倉庫はかなりある。古い倉庫の建て替え、機能更新していくことも十分考えられる」と意欲をのぞかせた。
需要が盛り上がっている冷凍・冷蔵倉庫への対応に関しては「今のところはBTS型になる可能性が高いと思うが、ぜひ開発を進めていきたい」と語り、2022年中にも新規でプロジェクトを立ち上げていくことを目指す方針を明らかにした。
海外での物流施設開発について問われたのに対し、三木氏は第1弾のプロジェクトを進めているタイに加え、マレーシアや台湾が有望との見解を語った。
三木氏(2019年撮影)
(藤原秀行)