4.1万㎡、九州全域へのアクセスに強み
日本GLPは4月27日、福岡県粕屋町で開発を進めてきた物流施設「GLP福岡粕屋」が完成したと発表した。日本郵便と楽天グループの合弁会社、JP楽天ロジスティクスが1棟借りする。
地上 階建て、延べ床面積は約4万1000平方メートル。九州自動車道の福岡ICから約1.5キロメートル。福岡市内に加え、九州全域へのアクセスに優れた立地で、エリア配送および広域配送の拠点として優位性があるとみている。福北ゆたか線の門松駅から約1.7キロメートルで、周辺エリアは住宅地や工業団地が多く、労働人口が豊富で働き手の確保にも強みがあると期待している。
九州エリアは福岡市近郊を中心に、先進的物流施設の需要が近年高まっており、福岡都市圏人口の増加などを受け今後も旺盛なニーズが続くと予想。対応を強化する。
敷地内を車両が周回でき、入出荷エリアを分けられる両面バースを備え、効率的なオペレーションを後押し。設計段階で建物とマテハンのBIMデータを重ね合わせ3次元に可視化して、相互の干渉の有無などを確認しやすくし、マテハンのスムーズな設置を可能にした。
高度なマテハンシステムを導入できるよう、柔軟な防火区画の設定や十分な電力供給の確保に注力。カフェテリアや無人売店を設置するスペースを設け、労働環境の快適性向上をサポートする。
開発の際、敷地内で蒲田部木原(かまたへきばる)遺跡が見つかり、土器をはじめとする埋蔵文化財が出土した。粕屋町教育委員会の協力を得て、発掘された文化財を施設エントランスに展示、地域の歴史的文化財保全を支援する。
「GLP福岡粕屋」エントランス 埋蔵文化財陳列スペース
「GLP福岡粕屋」外観(いずれもプレスリリースより引用)
■施設概要
施設名:「GLP福岡粕屋」
所在地:福岡県糟屋郡粕屋町大字上大隈字部木原758
敷地面積:約20,500㎡
延べ床面積:約41,000㎡
構造:地上4階建て、耐震・鉄骨造
着工:2021年2月
竣工:2022年4月末
認証取得:CASBEE(新築)認証(予定)、ZEB認証(予定)
(藤原秀行)