新中計で表明、国内外の設備投資に5割超の649億円予定
ニチレイは5月10日、2022~24年度を対象とする新たな中期経営計画「Compass Rose 2024」を開示した。
中核の低温物流事業について、3PL・輸配送サービスを伸ばすほか、他社の冷蔵倉庫を積極的に活用する方針を表明。設備投資として、期間中にグループ全体の1200億円の5割超に相当する649億円を国内の大都市圏や欧州での冷蔵倉庫新設など同事業領域に投じることを打ち出した。
グループ全体の経営目標として、最終の24年度(25年3月期)に、売上高を21年度実績から573億円増の6600億円、営業利益は56億円増の370億円まで高めることを掲げている。このうち、低温物流事業は2245億円から16%増の2600億円、営業利益は146億円から11%増の162億円に伸長させたい考え。
国内の低温物流事業では、次世代に向けた事業基盤の構築を図るため、大都市圏のゲートウェイ機能を持つ拠点の整備、冷凍食品や加工品の取り扱い拡大などを列挙。海外も欧州や中国、アジアで事業を伸ばしていくことを示した。
2023年10月に新たな冷蔵倉庫「神戸六甲DC(仮称)」が神戸市内で稼働を始める予定になっていることを明らかにした。総投資額は90億円で、設備能力は2万2000トンを想定している。
トラックドライバーの長時間労働規制が強化される「2024年問題」への対応として、国内最大規模となる24パレット積みが可能な大型トレーラーの導入をうたっている。
(藤原秀行)