ESGリポート公表、カーボンニュートラル実現へ活動積極化
フェデックスエクスプレスは5月30日、2022年版のESGレポートを公表した。
温室効果ガスの排出量について、2009~21年度(暦年)にかけて1日当たりの取り扱う平均貨物量が2.8倍となる一方、原単位(一定の活動量から算出した量)ベースでの排出量は売り上げベースで45%減ったと成果を強調。
「2040年までのカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)な輸送業務実現」の目標達成に向け、今後数年間で20億ドル(約2600億円)を投じ、「配送車両電動化」「持続可能エネルギー」「炭素隔離」の3分野で積極的に活動していく方針を示した。
このうち車両については、25年に購入する世界各地の配送車両の50%をゼロエミッション(温室効果ガス排出実質ゼロ)のEV(電気自動車)に、30年にはその割合を100%に高めるとの流れを明示。40年に配送車両を100%電動化するとのシナリオを描いている。
他にも、持続可能な燃料の採用として、30年にジェット燃料の30%を代替燃料で賄うことを盛り込んだ。
21年の実績として、燃料やエネルギーの節約で300万トン以上のCO2e(二酸化炭素換算)排出を回避し、3000台以上のEVを含む4100台超の代替燃料車を走行させたほか、全梱包資材の75%を認証された持続可能な資源から調達したことなどを列挙した。
(藤原秀行)