内部のマテハン設備や荷物も絶望的
SBSホールディングス(HD)は7月8日、傘下で食品物流を手掛けるSBSフレックが茨城県阿見町に構える物流拠点「阿見第二物流センター」で起きた火災に関し、焼失面積が6683.3平方メートルに達したと発表した。
同拠点の建築面積7260.56平方メートルの9割超が燃えており、全焼だったことが明らかになった。あらためて、この場所でオペレーションを継続する場合は取り壊し・再開発が不可避なことが浮き彫りとなった。
同拠点はSBSフレックとしては初めて立体自動倉庫を取り入れ、パレット貨物の高積みを可能にしていた。外観から見る限りでは、マテハン設備や保管荷物も致命的な状態になっているとみられる。
火災は6月30日夕刻に発生し、鎮火まで約5日間を要した。庫内商品の品質維持のため開口部が少なく、断熱材が多く使われている冷凍・冷蔵倉庫の特徴が、今回の火災でも消火活動を難しくしたとみられる。
同拠点は既存のセンター隣接地で6月に本格稼働を始めたばかりだった。7月8日午後時点で、SBSフレックのホームページ上で阿見第二物流センターの情報は閲覧できなくなっている。
地元の牛久署と稲敷広域消防本部は7月7日、現場の実況見分を実施、火災原因の調査を本格化させた。
(藤原秀行)