日野自動車・小木曽社長の記者会見骨子
日野自動車の日本市場向けトラック・バス用ディーゼルエンジンの排出ガスや燃費に関する認証申請に不正行為があった問題で、社内に設けた第三者による特別調査委員会(委員長・榊原一夫元大阪高等検察庁検事長)の調査報告書公表を受け、同社の小木曽聡社長が8月2日、東京都内で開いた記者会見での発言骨子は以下の通り。
・多くのステークホルダーに多大なるご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くおわび申し上げる
・劣化耐久試験はスケジュールの逼迫や設備不足から不正行為が行われていた
・燃費は税制優遇制度対象の規制に向けた開発で、社内の目標値に届かず、最終工程担当部署が追い込まれて不正に走った
・他社の不正事案受けた2016年の国交省の報告要請で、根拠ないデータを基に不適切な行為はなかったと虚偽報告し、不正を重ねてしまった
・全社横断で品質マネジメントの体質構築、企業風土の改善、健全なガバナンス体制確立を図る。推進体制含め3カ月めどに具体的な取り組みをまとめる
・私も含めた現在と過去の経営陣について報告書の内容を精査し、責任所在を見極め、厳正に対応を決めていきたい
・自分の社長就任時は国内の調査を開始していたが、これだけの長きにわたり、このような問題が会社に埋もれていたのは今回の報告書で初めて伺った。深刻さを大変重く受け止めている
・事業への影響はしっかり精細、確認し、明確になった時点でご案内したい
・長きにわたり、お客様をはじめ、様々に日野を支持していただいたのを裏切り、ただせなかったことは自分自身が重く反省し、次に向かって対応を考えるしかない
・パワトレ実験という1つの部署で長期間にわたり問題が継続して表に出なかったのは、悪いニュースが下から上に伝わりにくいことがある。この改善がこれからの時代には大切な経営マネジメントの1つだ
(藤原秀行)