7月の米国向け海上コンテナ、中国発は11.4%増でロックダウンからの回復鮮明に

7月の米国向け海上コンテナ、中国発は11.4%増でロックダウンからの回復鮮明に

デカルト・データマイン調査、10カ国・地域ベースでも25カ月連続プラス

米調査機関デカルト・データマインが8月12日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、7月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比4.4%増の178万5526TEU(20フィートコンテナ換算)だった。

7月としての過去最高を更新し、25カ月続けて前年実績を超えた。

貿易量の約6割を占めて断トツでトップの中国は11.4%増の108万8143TEUで、2カ月連続のプラス。新型コロナウイルスの感染拡大で上海のロックダウン(都市封鎖)が継続したことなどから港湾作業も影響を受けたが、ロックダウン解除に伴う取扱量の持ち直しが鮮明になった。

ロシアによるウクライナ侵攻で世界的にインフレ傾向が強まるなど、経済が世界的に混乱する中でも、現状では中国が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う落ち込みからの回復・成長をけん引している。

中国以外では、7カ国・地域がマイナス。取扱量2位の韓国が11.6%増の18万1819TEUだった半面、3位のベトナムは4.7%減の15万6740TEU、4位の台湾は8.5%減の8万6500TEU。中国や韓国、インドが他の国・地域の落ち込みをカバーした格好だ。

日本は11.1%減の3万5301TEUだった。

7月の主要品目別実績は、トップの家具類が16.9%減だったが、2位の機械類は0.4%増、3位のプラスチックが4.8%増、4位の電子電機は1.5%増など、総じて伸びた。

一方、米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の6月分は0.6%減の45万1411TEUで、12カ月連続のマイナス。中国向けは13.3%減の11万6189TEUで全体の足を引っ張った。日本向けは1.7%増の5万5459TEU。

(藤原秀行)

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