22年4~6月期、乳製品原料焼損で
雪印メグミルクは8月10日に開示した2022年4~6月期決算の中で、SBSホールディングス(HD)傘下のSBSフレックが茨城県阿見町に構えていた物流拠点「阿見第二物流センター」の火災に伴い、特別損失として22億3900万円を計上したことを明らかにした。
乳製品の原料が焼損したため。雪印メグミルクは阿見第二物流センターに隣接する自社工場で乳製品を製造しており、原料の保管は阿見第二物流センターに委託していた。
また、SBSフレックの前身は雪印乳業グループの物流会社だったことから、メグミルクは現在もSBSフレックに約34%出資しており、持ち分法適用関連会社。そのため、火災に伴いSBSフレックで発生が見込まれる建物など資産の毀損額、保管商品の破損などの損失額のうち、持ち分法投資損失として9月中間期に10億8800万円が生じる見通し。
雪印メグミルクが受けた損害の額が最終確定していないことなどから、トータルの損失額は現状でまだ固まっていないという。
同社は8月10日、チーズ製品の実質的な値上げによる売り上げ減などを考慮し、通期(23年3月期)の業績予想を下方修正したが、火災の損失については織り込んでいないと説明。今後、影響額が確定した時点で再度予想を修正するとみられる。
焼損した阿見第二物流センター(7月撮影)
(藤原秀行)