将来は“月面の物流”に応用も

将来は“月面の物流”に応用も

熊谷組と住友林業など、JAXAと組み木材運搬自動化へ

 熊谷組と住友林業はこのほど、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携し、山間部で切り出した木材を自動で集積場に運ぶ技術の開発に着手した。人手不足に悩む林業をサポートするのが狙い。将来は月面で基地などを建設する際に資材を運搬するシステムに応用することを目指す。


月面の架線集材システムの運搬イメージ(熊谷組など提供)※クリックで拡大

 開発には建設産業機械やプラント機械などを手掛ける光洋機械産業(大阪市)、建設機械・特装車製造大手の加藤製作所も参加。各社の知見を組み合わせ、ロープウエーのように空中で仮設のワイヤーロープを張り、木材を吊るして運ぶ「架線集材」の技術を進化させる。

 架線集材はトラックによる輸送と異なり、道路をわざわざ作る必要がなく、急峻な山の地形にも合わせてワイヤーロープを設置できることなどがメリット。構造が単純で故障が少ない点も特徴だ。

 現在の架線集材は作業員がガソリンエンジンを操作してワイヤーロープを巻き上げ、木材を運搬しているが、まずはエンジンを電動化し、遠隔操作を可能とした上で自動運転を実現する構想を立てている。高齢化が進む林業の現場で負担を減らしたい考えだ。各社は2020年度に自動運転を実用化したい考えだ。

 月面は激しい起伏などの特殊な環境にあるため、無人化・自動化した架線集材の仕組みを取り入れることで、複雑な地形でも広いエリアで資材を建設現場に届けたり、クレーターの底から掘り出した資源を運び出したりといった用途に使えると想定している。

(藤原秀行)

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