Hacobu、慶應義塾大・國領氏が社外取締役に就任

Hacobu、慶應義塾大・國領氏が社外取締役に就任

物流ビッグデータの効率的・安全な活用を促進へ

Hacobuは9月13日、社外取締役に慶應義塾大学総合政策学部教授の國領二郎氏が8月29日付で就任したと発表した。

同社は「Data-Driven Logistics®(データドリブン・ロジスティクス)」をビジョンに掲げ、個社の枠を越えた物流ビッグデータを分析・活用し、物流クライシスの解決を目的とした情報プラットフォーム「MOVO(ムーボ)」の構築を推進している。

ビッグデータの分析・活用に際して透明性のある運営を図るため、物流業界で初めて、外部専門家で構成する「物流ビッグデータ・ガバナンス委員会」を設置、組織の意識変革やガイドラインの整備を推進してきた。國領氏は同委の委員長を務めてきた。

國領氏は日本電信電話公社(現NTT)出身で、通信業界の動向に詳しく、経営情報システムやデータの活用に豊富な知見を持つことで知られる。國領氏を社外取締役に招聘し、ビッグデータを効率的かつ安全に活用できるようにする「攻めのデータ・ガバナンス」の実現を目指す。

Hacobuは併せて、監査役会設置会社に移行することも公表した。アスクルでリーガル&セキュリティ本部執行役員本部長に就くなど、法務・情報セキュリティを中心としたリスク管理全般の専門性を有するwill Empower代表の土屋郁子氏を新たな監査役として迎え、コーポレートガバナンスの強化とともに「守りのデータ・ガバナンス」を監査役会が担えるようにする。


新経営体制(2022年8月29日付)


國領氏(いずれもHacobu提供)

國領氏プロフィール:
1982年東京大学経済学部卒。日本電信電話公社入社。1992年ハーバード・ビジネス・スクール経営学博士。1993年慶應義塾大学大学院経営管理研究科助教授。2000年同教授。2003年同大学環境情報学部教授、2006年同大学総合政策学部教授(現在に至る)などを経て、2009年より2013年まで総合政策学部長。また、2005年から2009年までSFC研究所長、2013年より2021年5月まで慶應義塾常任理事を務める。
主な著書に『オープン・アーキテクチャ戦略』(ダイヤモンド社、1999)、『ソーシャルな資本主義』(日本経済新聞社、2013年)、『サイバー文明論 持ち寄り経済圏のガバナンス』(日経BP 日本経済新聞出版社、2022年)がある。

土屋氏プロフィール
1983年 プラス(株)入社、2000年 アスクル(株)入社、2010年 (株)アルファーパーチェス 監査役、2012年 アスクル(株)リーガル&セキュリティ本部 執行役員本部長、2020年 同社 CEO補佐室 統括部長 兼 秘書室長、2022年5月 同社退社。

(藤原秀行)

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