ブリヂストン、ロシアからの撤退検討開始

ブリヂストン、ロシアからの撤退検討開始

事業譲渡先を選定、完了まで数カ月か

ブリヂストンは10月31日、ロシアからの事業撤退の検討を開始したと発表した。

ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧米各国などからの経済制裁が続いていることもあり、先行きは厳しいと判断したもよう。現在、事業の譲渡先の選定を進めている。

同社は譲渡の手続きが完了するまでには数カ月ほど掛かると予想。「グループ全体におけるロシア事業の売上収益は約2%弱であり、本件による年間業績予想の変更はない」と説明している。

同社は1998年、ロシアで本格的に事業を開始。欧州のグループ会社ブリヂストン ヨーロッパ管轄の下、乗用車用タイヤ工場(ウリヤノフスク)と販売会社(モスクワ)を運営してきた。

今年3月、工場の稼働停止と新規設備投資の凍結、ロシア向けタイヤ輸出の停止を公表した。

現地の従業員は工場と販売会社で計約1000人。3月の方針発表以降も給与の支払いや福利厚生の提供を続けている。今後も支援を継続していく方針。

(藤原秀行)

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