商品情報の登録時間は80%短縮
AIを活用した商品の基本情報(マスター)データベース開発・提供を手掛けるスタートアップのLazuli(ラズリ)は12月6日、SaaS(Software as a Services)で提供している商品データベース構築支援サービス「Lazuli PDP」を採用したベイシアが、インターネットのショップとスーパーで活用した結果、約3カ月でペット用品部門の売上高が約3倍に伸びたと発表した。
「Beisia ネットショップ」は生鮮食品から日用品まで最大7000 点の商品を取り扱っている。しかし、リアル店舗と異なり、利用者が実際に手に取って商品を確認したり、類似品と比較したりすることができないため、商品の詳細な情報を充分に揃え、分かりやすく表示することが、ユーザーの体験価値向上には不可欠となっていた。
従来の商品情報登録業務は大きな負荷と時間を要し、利用者が商品を選びやすく使いやすいサービスにする上で、大きな課題だった。ベイシアは問題解決のため「Lazuli PDP」の採用を決め、7月に稼働を開始した。
Lazuliは、ベイシアのネットショップが注力領域と位置付けている“ペット用品”で売上数量・売上金額・商品情報の登録時間の3点で大きな成果が確認されたと説明。具体的には売上数量が約7倍に膨らみ、特にロングテールの商品に関して、商品・タグ情報が充実したことが貢献したという。
また、売上金額は新型コロナウイルス禍となり“巣ごもり需要”でネット通販が増加した2021 年と比較しても約3倍となった。これ
までは必要情報が登録しきれていなかったが、Lazuli PDPの稼働で登録情報が充実、登録に要していた時間が約80%削減できた。
ベイシアはネットショップ・ネットスーパー上の商品情報をさらに整理、拡充し、顧客体験価値を一層高めていくことを目指す。Lazuliは今後、ベイシアの商品情報の整備・活用を促進し、さらなるプロダクト開発に取り組む方針。
きます。
「Lazuli PDP」は複数の外部データベースに点在していた商品情報を一括して管理するとともに、データを活用しやすい形に整理・拡張するためのPDP()。メーカーや小売業者、製薬業者などが保有する多様な商品マスタデータを、独自収集した商品情報や AIを活用して名寄せし、効能や製品の特徴からメタタグの付与や関連付けを行う。各情報が「NINJA DB」に格納され、「Lazuli
PDP」としてユーザーに提供している。
(藤原秀行)※写真はプレスリリースより引用