視認性の良さも、3拍子揃う
プラスチック製の段ボールケース「ミナダンエコエル」を企画・販売する酒井化学工業(福井県鯖江市)は4月11日、オークラ輸送機と共同で、ミナダンエコエルをアダストリア・ロジスティクスの最先端EC物流センターに導入したと発表した。
オークラ輸送機はアパレル大手アダストリア傘下の物流企業アダストリア・ロジスティクスが構えるEC物流センターをリニューアルする際、ピッキング作業で広い倉庫内を歩き回って商品を探す必要がないよう、“人”が歩かないことを念頭に棚の配置や導入機器を設計。女性作業員の動く距離までも考慮された集品箱としてミナダンエコエルを採用した。
女性作業員からは、ミナダンエコエルが軽量なため、同時に4箱持ち運べるなど作業性の良さを評価する声が出ているという。
アダストリア・ロジスティクスEC物流センターのピッキング作業
オークラ輸送機は女性作業員がピッキング作業に使用するケースの設計を検討し、内容量を減らすことなく軽量かつ強度があるケースとして酒井化学工業のミナダンエコエルを連携して開発、PTI・LED仕分け機のケースとして導入した。
PTIシステムの前で撮影に応じる(左から)アダストリアロジスティクス本部の萩原アシスタントマネジャー、オークラ輸送機の轟部長、アダストリア・ロジスティクスの森シニアマネジャー
PTIシステムは、トータル(集約)ピッキング後の出荷先別仕分けを効率的に行えるようにしたアソート(種まきピッキング)システム。 視認性に優れたLEDライトによる投入間口の指示と、見やすいタッチパネルによる投入数指示でミスを最小化し、高い作業生産性を実現できると見込む。
先進機器PTIシステム(LED仕分け装置)
ミナダンエコエルはプラスチック製(オールPP)のダンボールケース。強度、耐久性、耐水性に優れ、繰り返し使用することが可能で、紙ダンボールケースをワンウェイで使用した場合に比べて、環境負荷を減らせると見込む。
ミナダンエコエルはカット品を熱溶着で貼り合せて組み立てている。一般的なC式コンテナ(組立式プラスチック段ボールケース)と比較して、使用する材料が少なくなり、20%以上の軽量化が可能。今回は短面1面の色を変更し、箱の方向を分かりやすくする作業性の向上も図っている。
ミナダンエコエルの特徴
(藤原秀行)※いずれも酒井化学工業提供