1月に実証実験開始、「2024年問題」意識
吉野家ホールディングス(HD)は4月19日、傘下で牛丼チェーン大手の吉野家が、60歳で定年を迎えた社員をトラックドライバーとして再雇用する検討を始めたことを明らかにした。
今年1月に、大阪府で実際にドライバーとして輸送の業務に就いてもらう実証実験を始めた。トラックドライバーの長時間労働規制が強化され、長時間の輸送が難しくなる「2024年問題」を意識し、ドライバー不足を考慮して運び手を確保しておきたいとの思惑がある。
吉野家HDによると、定年退職した人を嘱託社員として再雇用する制度の中で、トラックドライバーとして働ける選択肢を新たに設けることを想定。実証実験は再雇用した3人に、物流センターから吉野家などの店舗にトラックで食材や備品を配達してもらっている。
現在は2tトラック1台を3人で交代して運転しているが、2024年中に3台まで増やすことを計画している。配送業務を続けてもらい、本格展開に向けた課題を洗い出す。
吉野家HDによれば、現在は店舗への輸送は外部の物流事業者に委託している。
(藤原秀行)※写真は吉野家HD提供