日野自動車、独VW系のトレイトンと戦略的提携解消で合意★続報

日野自動車、独VW系のトレイトンと戦略的提携解消で合意★続報

部品調達で合弁設立など、「現在抱える経営課題への対応を優先」

日野自動車は4月26日、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)傘下でトラック・バスを手掛けるトレイトンと、2018年4月に締結した戦略的提携の解消で合意したと発表した。

両者は提携に沿って19年に部品調達の合弁会社を設立、トラック・バスの部品調達効率化やEV(電気自動車)トラックの開発促進などでタッグを組んできた。

日野自動車は解消の理由として「両社それぞれが現在抱える経営課題への対応を優先させるべく本合意書を解消することとした」と説明。トレイトンとの提携では、部品調達の基盤強化などで一定の成果があったと強調している。

日野自動車の小木曽聡社長は同日、オンラインで開催した2023年3月期連結決算の説明会見で「1対1の関係を強めるより、必要に応じて協力する方がいいのではないかと協議を続けてきた」と解説した。

両者でこれまで進めてきた協業は解消・終了する。合弁会社の今後の扱いについては明らかにしていない。

日野自動車が同日公表した23年3月期連結決算はエンジンの排出ガスや燃費性能に関する不正問題が響き、最終損益が1176億円の赤字と過去最大の赤字幅を記録した。引き続き経営の立て直しを優先する構えだ。

(藤原秀行)

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