ピッキング作業の効率化など想定
椿本チエインとAI開発などを手掛けるベンチャーのEAGLYS(イーグリス、東京都渋谷区千駄ヶ谷)は5月8日、AIを活用した画像認識技術の普及に向け、連携を強化すると発表した。
椿本チエインは2021年2月にEAGLYSへ出資しているが、椿本チエインが新たにEAGLYSの第三者割当増資を引き受け、出資比率を高めた。具体的な出資の比率や額は開示していない。
両社は2020年3月、物流センターの無人化を担う世界最高レベルの高速・高精度なAI画像認識技術の実用化を図る構想を発表。実現に向け、椿本チエインの仕分け装置向けに「カメラ撮像機能を備えた筐体型AI画像認識装置」をパッケージ化した「AIてむ鑑定士」を開発した。
高速・高精度画像認識技術を搭載することで、ピッキング作業などの「省人化・無人化」「人手不足解消」「労働時間短縮」の実現に貢献できると見込む。
追加出資で協力関係をさらに強め、双方の技術・知見を結集し、物流現場の業務変革に向けたAI画像認識技術のアップグレード・販売を加速していきたい考え。「AIてむ鑑定士」を起点として物流現場の省力化・無人化をさらに後押ししていくことを目指す。
両社の連携の成果
物流現場の課題 |
開発した機能 |
物流ライン上のアイテム数(種類)が大量 |
1,000種類を大幅に超える判定可能アイテム数に対応 |
複数種類アイテムの瞬時な認識が求められる |
高速・同時認識を可能にする設計 |
複数種類かつ同時認識でも、高い正解率を維持 |
認識正解率99.99%の維持が可能なAIモデル |
AI学習画像の収集が困難・時間がかかる |
3Dモデルによるデータの自動構築・学習を実現 |
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用