NXHD、soucoと提携し倉庫シェア参入へ★続報

NXHD、soucoと提携し倉庫シェア参入へ★続報

全国の物流拠点の空きスペース有効活用図る

NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)が、倉庫の空きスペースのシェアリングサービスを展開しているスタートアップのsoucoと資本・業務提携し、倉庫のシェアリング事業に参入することが分かった。

荷主企業や物流事業者の間で、商品の需要動向に合わせて保管スペースを柔軟に確保したいニーズが多いのに対応する。NXHDグループが全国で展開している物流拠点の空きスペースをsoucoのシェアリングサービスで管理、利用者に紹介して有効活用を促進することなどを想定している。

NXHDが今年1月、SBIインベストメントと組んで立ち上げたコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「NXグローバルイノベーションファンド」を通じて、約1億円をsoucoに出資する見通し。同ファンドとしては初の投資案件になる。

soucoのサービスは段ボールやパレット、かご台車であれば荷物1個から最短1日単位で、全国一律の料金で利用可能なのが特徴。登録している倉庫拠点は今年4月時点で全国約1800に達している。冷凍・冷蔵の保管も受け付けているほか、トラック輸送の手配も可能。

NXHDはsoucoと連携することで、各地で展開している倉庫をより効率的に稼働させたいとの思惑がある。soucoはNXHDとタッグを組むことで、顧客に紹介できる倉庫スペースを拡充し、今まで以上に多様な物流ニーズに対応できるようにしたい考え。大企業とスタートアップが連携することで、倉庫シェアリングサービスの内容がさらに広がっていくことが期待される。

両社は併せて、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」を念頭に置き、倉庫シェアリングで長距離輸送の途中でトラックドライバーが交代するために荷物を積み替える「中継拠点」を紹介することなども視野に入れている。

(藤原秀行)

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