シーオーピーとEssen、日本初の安全優良運送事業者に限定した「トラック荷台広告」実証実験を開始

シーオーピーとEssen、日本初の安全優良運送事業者に限定した「トラック荷台広告」実証実験を開始

神栄運輸も協力、新たな収益源確立を目指す

運送事業などを手掛けるシーオーピー(COP、東京都多摩市)は6月6日、車両広告のEssen(神奈川県川崎市)と6月2日付で業務提携契約を締結するとともに、日本初のトラック広告プラン「WithDrive(ウィズドライブ)トラック広告プラン」に関する実証実験を神栄運輸(横浜市)も加えた3社共同で6月5日に始めたと発表した。

このサービスで、運送事業者が新たな収益源を確保できるようにし、全国に展開していきたい考え。

トラック輸送はトラックドライバーの長時間労働規制強化に伴い物流現場の混乱が懸念される「2024年問題」に直面し、外的要因によるコスト増(人件費・トラック価格・燃料費、他多数)で利益率も不安定な側面がある。こうした状況を踏まえ、新たなサービスの開発に乗り出した。

WithDriveは、車両広告で商品やサービスを拡大させたい広告主と、広告掲載による収益を得たいドライバーをマッチングさせるサービス。新たに実現したトラック広告プランは、トラック運送業者を対象に、運賃以外で効率的に収益を得ることを可能にすると見込む。

ラッピング広告を掲載する運送会社は、国土交通省が推進する「安全性優良事業所」の認定制度「Gマーク」認定事業所か同等以上の安全管理体制ができている優良企業に限定することで、広告主は安全が保証された事業者のトラックに掲載できる上、あらかじめ走行経路も把握しているので追跡もできる安心感を得られるとメリットを強調している。

広告費用は作成費のほか、「広告が閲覧された回数」に応じて料金換算する。

最新テクノロジーによる車両ラッピング広告のデジタル化で、「成果が見える仕組み化」を徹底しており、車両のリアルタイムのGPS情報と人流データを活用することで広告の表示回数・効果を測定する。

今後はAI技術による広告の設計・ターゲティングの最適化により広告主のROI(投資利益率)向上にも取り組んでいくことでサービス拡大が期待できるとみている。

まずは川崎市や横浜市を中心とした神奈川エリアで、COPパートナー事業者の神栄運輸の協力を得て、実証実験をスタート。随時エリアを拡大していく計画。

(藤原秀行)※いずれもCOP提供

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