持続可能な燃料に対応、長距離路線で飛行想定
英ロールス・ロイスは6月19日、電動モーターと内燃機関の両方を使う「ハイブリッド電動航空機」向けに開発した新型小型ガスタービンの試験を開始すると発表した。
同エンジンは、都市部での電動垂直離着陸機(eVTOL)や最大19席を備えるコミューター航空機を含む、次世代エアモビリティ市場向けに開発中の、ターボ発電システムの一部。
同システムは環境負荷が低い持続可能な航空燃料(SAF)を使えるほか、今後は水素燃料の導入による航続距離延長にも対応する構想を立てている。現在の電気バッテリー搭載機が適さない長距離路線での飛行が可能になると見込む。
新しいエンジンには、小型ガスタービンを段階的に効率化するための最新技術開発を投入。バッテリーを充電するだけでなく、電気推進装置への直接エネルギー供給にも適しており、飛行中の電源切り替えが可能。
ロールス・ロイスは今後数カ月間、SAFを使ったエンジンの試験を続け、独ダーレヴィッツにある同社テスト施設の試運転にも使う予定。
(いずれもロールス・ロイス提供)
(藤原秀行)