アルフレッサならびにPHCと基本合意契約を締結
富士通エフ・アイ・ピー(FIP)は3月28日、厳格な温度管理や安全対策が求められるスペシャリティー医薬品などの流通管理にIoT(モノのインターネット)技術を活用した新たなプラットフォームの構築を検討すると発表した。医薬品卸大手のアルフレッサ、ヘルスケア製品の開発・製造・販売を手掛けるPHC(旧社名パナソニック ヘルスケア)との間で基本合意契約を締結した。
2018年12月に厚生労働省が発出した「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」を契機に、医薬品の流通過程における温度管理や偽薬対策などが厳格化。高水準で画一的な流通業務の推進が求められる一方、抗がん剤やワクチン、希少疾病治療薬、再生医療など高度かつ特殊な効能・効果・物性を持つ医薬品、治療技術が登場している。
3社はこのような環境変化を踏まえスペシャリティー医薬品の流通経路をシームレスに管理するため、RFIDタグとクラウド技術などを用いた新たな管理ソリューションサービスの開発・提供を目指す。
富士通FIPの製薬・医薬品業界向けシステム開発実績と各種クラウドサービス、アルフレッサの医療用医薬品における流通ネットワーク、PHCの医薬品用保冷庫などライフサイエンス機器の高い品質と市場シェアを融合し、安心・安全なスペシャリティー医薬品プラットフォームの構築に向けた検討を進めていく方針。
(鳥羽俊一)
特殊医薬品流通管理プラットフォーム構築の概念図(富士通エフ・アイ・ピーニュースリリースより)