観光の利便性向上、宿泊施設スタッフの負荷軽減も後押し
沖縄ヤマト運輸は7月3日、沖縄県を訪れる観光客らの利便性向上と宿泊施設スタッフの業務負荷軽減を後押しするため、宿泊先のホテルから荷物の発送手続きが、スマートフォン上で完結できるサービスを同日開始したと発表した。
当初は沖縄県内のヒルトングループのホテルで提供をスタートし、利用状況を見ながら順次、他のホテルなどに広げていく予定。
2022年度に沖縄県を訪れた観光客は、新型コロナウイルス禍以前に過去最多を記録した18年度実績(約1000万人)の67.7%まで回復した。一方、コロナ禍で減少した観光事業における労働力の確保は進んでおらず、沖縄県内ホテルのほとんどが、深刻な労働力不足に直面している。労働力の確保に加え、業務の生産性向上が喫緊の課題となっている。
沖縄ヤマトはこれまでも、ヤマトグループのネットワークを活用し、沖縄を訪れる観光客らの荷物を、空港から宿泊先のホテルへ当日中に配送するサービスを提供するなど、観光の利便性向上に協力してきた。新サービス開始により、宿泊者はサービス専用サイト内で必要事項を入力すれば荷物を発送できるため、手書きの送り状作成が不要となる。
料金の支払いもオンラインで事前決済が可能のため、宿泊先ホテルのフロントに荷物を持参すれば簡単に発送ができる。荷物のサイズ測定や運賃計算、料金収受なども不要になり、ホテルスタッフの業務負荷軽減を後押しし、接客など本来注力すべき業務時間の創出に貢献できると見込む。
サービス専用サイトの画面イメージ(いずれも沖縄ヤマト運輸提供)
(藤原秀行)