部品調達システムなどの利用拡大図る
製造業のサプライチェーン運営効率化支援を手掛けるキャディは7月5日、シリーズC(経営安定期)ラウンドで既存投資家のグロービス・キャピタル・パートナーズ、DCM Ventures、グローバル・ブレイン、WiL、ジャフコ グループ、Minerva Growth Partnersを中心に、他投資家4社を引き受け先とした総額118億円の資金調達を実施したと発表した。
累計調達額は217.3億円に達した。
キャディは2017年の創業以来、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに掲げ、オンラインで部品調達が可能なシステム「CADDi MANUFACTURING(キャディ マニュファクチャリング)」と蓄積した膨大な図面データから類似のものを検索できるクラウドシステム「CADDi DRAWER(キャディ ドロワー)」の2事業を展開。グローバルでは米国、ベトナム、タイに進出している。
「CADDi MANUFACTURING」は国内の産業系メーカー売り上げトップ20社の75%と取引実績があり、受注高は創業以来非連続で成長を続け、売り上げを伸ばしている。「CADDi DRAWER」は22年6月の提供開始から1年で、月次売上が10倍超に成長。米国や加工会社への提供も始めている。
社員数は590人(今年6月1日時点)に成長。グローバル事業展開としては、米国国内製造業へのサービス提供のため米国拠点を設立し、主にサプライパートナー網の拡大を目的としてベトナム・タイでも拠点を立ち上げている。
前回シリーズB(2021年8月)からの主な事業成長
(キャディ提供)
<投資家(順不同)>
グロービス・キャピタル・パートナーズ
DCM Ventures
グローバル・ブレイン
WiL
ジャフコ グループ
Minerva Growth Partners
グリーンコインベスト投資事業有限責任組合
三井住友トラスト・インベストメント(助言者:JPインベストメント)
SMBCベンチャーキャピタル
三菱UFJキャピタル
今回調達した資金は「CADDi MANUFACTURING」のプラットフォーム強化への成長投資、「CADDi DRAWER」機能強化のためのテクノロジーの投資、人材採用・育成に充てる。30年に向けて「CADDi MANUFACTURING」の売り上げ規模1兆円、「CADDi DRAWER」の販売規模1000億円の目標達成を目指す。
(藤原秀行)