複数台の効率運用も可能、12月出荷スタート予定
ZMPは7月21日、段積みや段ばらしに対応した無人自動フォークリフト「CarriRo Fork(キャリロフォーク)」の最新モデル2機種の受注を同日、開始したと発表した。
ラインナップは、可搬重量最大1.4t・揚高最大約6m の「リーチタイプ」と、可搬重量最大650kg・揚高最大約3mの「ウォーキータイプ」の2種類。工場・倉庫の自動化ニーズに応じて提案する。出荷開始は今年12月を見込む。
CarriRo Forkはドイツのリンデ・マテリアル・ハンドリング製フォークリフトに、ZMPが独自開発した自動運転OS「IZAC(アイザック)」を搭載。自動走行のための自己位置認識手法として床面工事が不要なレーザー誘導方式を採用、従来の磁気テープ敷設方式に比べルート変更時に要するコストを大幅に減らせるのがメリット。
CarriRo Fork新モデル。リーチタイプ(左)とウォーキータイプ
最新モデルは従来モデルより作業スピードを約20%高速化したほか、オプションとしてパレット認識機能「Fork Eye+(フォークアイ プラス)」を用意。工場・倉庫の現場で行われている段積みや段ばらしにも対応可能で、幅広いオペレーションに投入できるようにしている。
同じくオプション機能として、ZMP独自のロボットマネジメントプラットフォーム「ROBO-HI(ロボハイ)」と連携させれば、遠隔からの稼働状況監視に加え、複数のCarriRo Fork利用時の優先走行制御や自動倉庫・垂直搬送機といった設備とのシステム連携も可能になる。
【CarriRo Fork 最新モデルの主な特徴】
①独リンデ社フォークリフトにZMP自動運転OS「IZAC」を搭載した信頼性の高い無人フォークリフト
②床面工事不要のレーザー誘導方式採用により初期導入コスト、ルート変更時のコスト・期間を大幅削減
③パレット認識機能「Fork Eye+」(オプション)により「段積み」「段ばらし」に対応。保管効率向上・自動化対象業務を拡大
④ロボットマネジメントプラットフォーム「ROBO-HI」により、遠隔稼働監視、自動倉庫・垂直搬送機・シャッター等のインフラ連携、複数台利用時の群制御可能(オプション)
【想定用途】
・工場における生産ラインから仮置き場へ自動搬送、倉庫・仮置き場から生産ライン近傍仮置き場へ自動搬送
・倉庫における仮置き場間の自動搬送、垂直搬送機を経由した異なるフロアの仮置き場間の自動搬送
・自動倉庫・生産ラインとの連携による、仮置き場との自動搬送 など
【導入例① 大手製造業A社】
工場における部材保管倉庫から生産ライン近傍仮置き場への部材搬送をCarriRo Forkで自動化。従来有人フォークで実施していた搬送業務の無人化に成功
【導入例② 大手自動車部品メーカーB社】
工場の生産ラインで完成した製品を仮置き場へ自動搬送し段積みで格納。ルート上の既存設備とPLC機器により連携することで一連の搬送業務を自動化
【主な製品仕様】
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用