物流企業トップが入社式で送ったメッセージ②
「『Create Better Connections』合い言葉にスキル研鑽を」
郵船ロジスティクス・水島健二社長
当社は国や地域、業種を問わず、あらゆるお客さまから大切な品物をお預かりし、最適なサプライチェーン・ロジスティクスサービスを提供している。社員1人の力では絶対に完結せず、国内外の仲間と一体感を持って連携するチームプレーで成り立っている。皆さん1人1人の行動がお客さまに提供するより良いサービスにつながり、そしてまた郵船ロジスティクスのブランドになる。自分の行動と結果に責任を持ち、「Create Better Connections」を合言葉に、仲間と共にスキルを磨き成長していってほしい。
また、全従業員が法令順守はもとより常に高いコンプライアンス意識を持って、お客さまへサービスを提供することを心掛けてほしい。これから皆さんが行っていく仕事の中で、判断に迷ったり、疑問に思ったりするときが必ずやってくる。どんな些細なことでも1人で抱え込まず、「Create Better Connections」で周りに相談し、仲間と連携し問題を解決していこう。
私たちは世界に広がる1つのチームだ。今日から皆さんも郵船ロジスティクスの社員として世界中の仲間と共に、ロジスティクスで人を、ビジネスを、社会を、より良い未来へつないでいこう。
「『聞く力』身に付ければ『伝える力』も身に付く」
鴻池運輸・鴻池忠彦社長
当社の仕事は⼈々の安心で豊かな社会や暮らしを支える「社会の基盤」を守りながら、次の時代に合ったより便利・快適で新しいものへと進化させていくこと。そのような仕事ができるのは、お客さまや社会が求める本質をしっかりと理解し形にしていく現場の「実践⼒」があるからだ。
自分の仕事にお客さまや社会を思う精⼀杯の気持ちを込めて喜んでいただく。私たちのサービスはこの熱い思いを伝えるものでなくてはならない。それはどんなに世の中が進化しても変わることのない大切なことである。「今日も⼀日の仕事にお客さまの期待を超える熱い思いを込めることができただろうか?」――日々、自分自身に問い掛けてほしい。
これから仕事を進めていく上でさまざまな課題や困難に直面したら、逃げたり不満を⾔ったりしても解決はしない。大切なのは「どうすればできるか」と視点や考え⽅を変えて、自分にできることをしっかりと考え行動することである。
⼈は皆それぞれの考え、価値観を持っている。それを否定せず耳を傾け受け⼊れ、その上で自分の意⾒を述べる。相⼿を受け⼊れることで自分も受け⼊れてもらえる。「聞く⼒」を身に付ければ「伝える⼒」も身に付く。自分の明確な考えや価値観を持って新しい風を吹き込んでほしい。「私たちの使命」を実現するため⼀緒に挑戦していこう。
「部門の垣根を越えて知識習得を」
大和ハウス工業・芳井敬一社長
新入社員の皆さんには期待と希望を込めてお願いしたいことが7点ある。
1つ目は挨拶の徹底。コミュニケーションの基礎となり、仕事を円滑に進めるための潤滑油になる。皆さんが率先垂範して事業所を活気付けてほしい。
2つ目は“正対”すること。問題が発生した時に、斜に構えたら解決できない。お客さまからの信頼獲得のためにも、何事にも嘘をつかず、逃げずに、常に前向きで“正対”してほしい。
3つ目は周りの人への感謝。皆さんは家族や親戚、友人など周囲の人に支えられて、ここまで成長してきた。ぜひとも初任給は感謝の気持ちとこれからの決意を表すために使うことを推奨する。
4つ目は知識の積み重ね。皆さんは良き同期・仲間であると同時に好敵手だ。現在個人の能力差はほとんどないが、やる気次第で大きな差が生まれる。最初はほんのわずかでも、それが倍々になって如実に表れてくる。配属された部門はもとより、部門の垣根を超えて知識を得るとともに、他社に就職した友人からも多くを学ぶことで社会全体を理解するよう努めてほしい。
5つ目は心を切り替えるための「リセットキー」を持つこと。例えば運動や読書、音楽、芝居鑑賞といった「リセットキー」があれば悩んだ時に笑顔になるための心の支えになる。仕事には浮き沈みがあるが、努力を続けるための活力にもなる。
6つ目は特別な人財であることの認識。当社では創業者から受け継がれている夢「創業100周年 売上高10兆円の企業群」の実現に向け業容を拡大しているが、創業100周年(2055年)の頃には皆さんの中から主要な経営層が輩出される。そのため、皆さんは向上心を持ち、お互いに刺激し合って切磋琢磨してほしい。
最後に、創業者の著書『わが社の行き方』を熟読し、当社の原点を知ること。皆さんが壁にぶつかった時に同書の中にある「行動第一主義」や「全員営業員たれ」「スピードは最大のサービス」といった精神は、困難を乗り越えるためのヒントを与えてくれる。自分の状況に落とし込み、目標を達成するための道しるべとしてほしい。今後の活躍を大いに期待している。
(鳥羽俊一、藤原秀行)