オランダ沖、消火活動続く
オランダ沖を航行していた日本の正栄汽船(愛媛県今治市)保有の自動車運搬船「M.V. FREMANTLE HIGHWAY(フリーマントル・ハイウェイ)」で発生した火災に関し、チャーターしていた川崎汽船は7月29日、乗船していたパイロットと船舶監督を含む23人のうち、亡くなったインド国籍の船員1人を除く22人が入院、治療を受けていると発表した。
現地メディアの報道や川崎汽船と正栄汽船の発表などによると、火災はドイツからシンガポールへ向けて出港した後、現地時間7月25日午後11時45分(日本時間7月26日午前6時45分) に船倉で発生した。世界最大規模の干潟で多様な生態系を保ち、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界自然遺産に登録されている「ワッデン海」の近くという。
火災の原因はまだ確定していないが、現地からの報道などによると、積み荷のEV(電気自動車)から火が出たとの情報がある。
船主が手配したサルベージ船3隻が現地時間7月27日午前(日本時間同日午後)に現場へ到着、オランダ沿岸警備隊の指揮下で消火と保全活動に当たっている。油漏れは引き続き確認されていないという。
(藤原秀行)