「苦しみながら考え抜き、打席に立ち続ける以外に生き残る方法はない」

「苦しみながら考え抜き、打席に立ち続ける以外に生き残る方法はない」

物流企業トップが入社式で送ったメッセージ③(完)

「荒削りでも構わない、チャレンジ精神・行動力を期待する」

SGホールディングス・栗和田榮一会長

本日晴れて社会人となる皆さんに申し上げたいのは、「失敗を恐れず、新しいことに果敢に挑戦してほしい」ということだ。技術の進歩やお客さまのニーズの多様化など、社会変化のスピードは加速する一方だ。AI(人工知能)やロボットに置き換えられる仕事は日に日に増え、従来以上の価値をお客さまに提供していくことが求められている。

このような時代には、皆さんのような若い世代の、新しい視点や感性が必要だ。荒削りでも構わない。前例や慣習にとらわれない斬新なアイデアや、チャレンジ精神・行動力を期待している。

本日から新年度が始まり、新たに中期経営計画「Second Stage 2021」がスタートした。新たなステージに踏み出した当グループで、ぜひ皆さんの実力を遺憾なく発揮して頂きたい。全力で頑張る皆さんを、私たちも全力で受け止める。一緒に頑張ろう。

「イノベーション起こすために挑み失敗する人を高く評価」

SBSホールディングス・鎌田正彦社長

SBSグループは昨年、売上高が2000億円を超え、従業員は1万7000人規模になった。しかし「大企業に入って安泰だ」とは決して考えないでほしい。そう思った瞬間から、その人のキャリアも会社も途端に衰退してしまう。われわれは物流業界にイノベーションを起こし続けるベンチャー企業であり、社員1人1人が持つ“ベンチャー精神”が成長の源泉だ。

SBSグループは失敗を恐れて何もしない人より、イノベーションを起こすためにチャレンジし失敗する人を高く評価する。私自身もいくつもの失敗を経験してきた。しかし、失敗の大きな痛みに耐え、苦しみながら考え抜き、打席に立ち続ける以外に、厳しい競争を生き残っていく方法はない。誰も思いつかない革新的な仕掛けや仕組みを創り出すことが、企業存続の唯一の途なのだ。

社会人となった皆さんの、これから10 年の過ごし方はとても重要だ。この間にぜひ「人の心を動かすコミュニケーション力」を付けてほしい。「この人と仕事をすると楽しいな」と思われる人になれるかどうかで、10 年後には簡単には縮まらない大きな差が付く。これは知識を得て、人と交わり関心を持ち、自分自身の生きざまや心の修錬によって培われる「相手の言うことの本質を見抜く総合力」だ。

SBSグループはこれから物流業界のリーディングカンパニーを目指し、一層加速していく。仕事の規模が大きくなると、より大きな夢を描くことができるようになり、そこ に向かう充実感や楽しさをたくさん経験することができるようになるだろう。「令和」という新しい時代の幕開けに入社した皆さん、夢に向かって一緒にやっていこう。

「『変化を恐れない挑戦』に大いに期待」

トナミホールディングス・綿貫勝介社長

当社グループは中期経営3カ年計画の中で働き方改革を経営の中心に据え、着実に事業環境の変化に対応し事業継続を図ることにより、社会のインフラとして社会的責任を担っていくことが大切である。

皆さん方はこのような会社の方針と方向性を理解していただき、「お客さまのニーズと物流サービスの中身がマッチしているのか」を常に念頭に置き、疑問点や改善点など着実な課題解決に向けて「挑戦し続けていただきたい」。

社会人として必要なのは 「責任ある行動と強調性」であり、日々の仕事をしていく中で責任を持って仕事をやり遂げるよう習慣づけ、同僚・先輩・上司や仕事を通じて出会った人々とのネットワークを大切に、より良い関係を築いていただくようお願いしたい。

悩みがあれば無理をせず相談し、メンタルヘルスにも十分配慮して「一日でも早く会社の戦力」となっていただきたいと思う。皆さん方の責任ある行動と「変化を恐れない挑戦」に大いに期待している。

「全ての事象は対応によってプラスにもマイナスにも変化する」

阪急阪神エクスプレス・谷村和宏社長

日本企業による製造拠点の海外移転や人口減少、米中の貿易摩擦、日欧EPA(経済連携協定)やTPP11(米国を除く11カ国が参加した環太平洋経済連携協定)といった他国間協定など環境変化の波が押し寄せているが、全ての事象は向かい風でもなく追い風でもなく、どう対応するかによってプラスにもマイナスにも変化する。

当社では現在8つの重点施策に取り組んでおり、その中でも特にグローバルでの営業力強化、海運事業とロジスティクス事業の強化、グローバルでの本社機能の強化に力を入れている。

これらの施策をスピーディーかつしっかりと推し進めるために、会社が決定した施策やお客さまから頂いたご要望などを【ちゃんとやる】、会議で意見を言うだけでなく皆の意見を基に方向性や施策を【決める】、問題や課題に対して決して【逃げない】という基本的なことを大切にしてほしい。

(鳥羽俊一、藤原秀行)

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