自社ウェブサイト通じアウトレット価格で提供
花王は8月7日、自社工場や物流拠点で出荷されることなく、やむを得ず廃棄していた日用品・一部の化粧品の滞留在庫を、双方向のデジタルプラットフォーム「My Kao」内の自社ECサイト「My Kao Mall」で同日、アウトレット販売を開始したと発表した。
自社の製品廃棄物削減をさらに推進し、資源循環型社会の実現に貢献していくのが狙い。
(花王提供)
花王は限られた資源を最も効果的に使用したモノづくりを推し進めることで、個々の消費者に最適な商品を必要な量だけ生産、届ける仕組みの構築に注力しており、その一環として、需要予測の導入や商品切替方法の見直しなどにより、製品廃棄を削減する取り組みを推進している。
しかし、改良やパッケージ変更のために発生した旧品や、安定供給のための製品在庫が、工場や物流拠点に滞留在庫として残ってしまうという課題を抱えていた。以前より社員販売などで、製品廃棄物削減を図っていたものの、やむを得ず製品の廃棄をせざるを得なかった。
廃棄削減をさらに徹底するため、滞留在庫のアウトレット価格での販売に踏み切ることにした。My Kaoは自社製品の情報発信などを手掛けており、今後はアウトレット販売にも力を注ぐ。
花王グループはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を設定しており、今回の取り組みは重点取り組みテーマの1つに掲げる「ごみゼロ」の一環と位置付けている。2030年までに、製品廃棄物・販促物廃棄物(未使用)の削減率を20年比で95%削減することを目標に設定している。
(藤原秀行)