三菱造船、舶用アンモニアハンドリングシステムの市場投入へ実証試験開始

三菱造船、舶用アンモニアハンドリングシステムの市場投入へ実証試験開始

余剰分を安全に処理するための実証設備完成

三菱重工業グループの三菱造船は8月21日、船舶からの温室効果ガス排出削減に大きく寄与する燃料として注目されているアンモニアを船内で活用するための舶用アンモニアハンドリングシステム「MAmmoSS(Mitsubishi Ammonia Supply and Safety System)」に関し、アンモニア余剰ガスを安全に処理する機能を担うサブシステム(AGAS、Ammonia Gas Abatement System)の実証試験を開始したと発表した。

三菱重工業総合研究所長崎地区(長崎市)に設置したAGAS実証設備では、船上でのアンモニアオペレーションを想定した各種シナリオに沿って処理性能の実証を行うほか、アンモニア関連機器メーカーとのコラボレーションを通じて舶用産業の裾野を広げていくとともに、他産業分野への応用も検討する。


AGAS実証設備

MAmmoSSは、AGASのほか高圧/低圧アンモニア燃料供給システム(AFSS、Ammonia Fuel Supply System)、アンモニア燃料タンクシステムといった複数のサブシステムで構成。MAmmoSSはサブシステムごとにモジュール化されており、複数のエンジンやボイラーで構成される船内プラントに対し、最適なモジュール構成をパッケージで提供できる。


MAmmoSSモジュールのイメージ(いずれも三菱造船提供)

(藤原秀行)

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