倉庫改修やマスターリースで提案力向上目指す
物流不動産を手掛けるイーソーコは8月28日、家具のスペースプランニング事業に進出すると発表した。
新会社のアルテスペース(東京都港区芝浦)にグループで56%を出資し、8月中旬に業務を開始。代表取締役を務める千葉竜哉氏は高級家具の匠大塚出身で、家具メーカーとのつながりが深く、デザインや色の3次元シミュレーション提案などのITスキルも持っているという。
イーソーコグループは物流業者が倉庫を活用して収益力を高めるのを後押ししており、新領域進出で倉庫リノベーション(改修)における内装や家具の提案、オーナーから一括で借り上げたマスターリース物件の提案力向上を図る。
運営している倉庫物件・物流不動産のポータルサイト「イーソーコ.com」で家具を当てはめてレイアウトをシミュレーションできるVR(仮想現実)を順次導入。新会社は3年後に売上高2億円を目指す。
アルテスペースには、イーソーコとイーソーコ総合研究所が各300万円、イーソーコドットコムが190万円を出資した。千葉代表取締役は510万円、白川友基取締役は100万円を分担した。
非常勤取締役にはイーソーコグループの大谷巌一会長、イーソーコの遠藤代表取締役、イーソーコ総研の出村代表取締役がそれぞれ就任した。当初は千葉代表取締役、白川取締役と、匠大塚出身の社員の計3人が専従でスタートする。
アルテスペースは、家具メーカーとのネットワークを持つ強みを生かして家具を調達し、販売手数料を得る予定。EC販売サイトを立ち上げ、日本各地の工芸品・逸品、SDGsに特化したアイテム、バイヤーセレクション品の販売も担う。また、インテリアコーディネート、家具・家電・インテリアアクセサリーの卸売りなどによって収益を積み上げることも計画している。
アルテスペースの3次元シミュレーション提案画像。家具のデザインや色が自由自在に選べる(イーソーコ提供)
(藤原秀行)