積み降ろしや付帯作業を追加、就労状況の正確な把握目指す
国土交通省は、トラックドライバーの長時間労働を抑制するため、乗務記録に関するルールを改正する方針を決めた。
集荷や配達を行った際、荷物の積み降ろしや付帯作業が発生した場合に仕事の内容や時間などを当該ドライバーの乗務記録に記載するよう義務付ける。運送事業者が各ドライバーの就労状況をより正確につかみ、荷主企業と料金や業務負荷の適正化に向けた交渉に生かせるようにするのが狙いだ。
総重量8トン以上、最大積載重量5トン以上のトラックに乗った場合が対象。貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正する省令案のパブリックコメント(意見募集)を4月18日まで実施した上で、6月の施行を目指す。
同規則は現在、ドライバーが休憩したり睡眠を取ったりした場所と日時、30分以上の荷待ちの発生事実などを乗務記録に記すよう定めている。
荷主と事前に契約を結ぶことなくドライバーが積み降ろしや付帯作業を行った場合は、その時間の長短に関わらず全て乗務記録への記載を義務化。一方、荷主との契約に付帯作業が全て盛り込まれていれば、1時間以上作業した場合に限って義務が課される。
(藤原秀行)