ヤマトが配達委託先3万人と契約終了へ、日本郵便との協業強化受け体制見直し

ヤマトが配達委託先3万人と契約終了へ、日本郵便との協業強化受け体制見直し

謝礼支払い、転職支援サイト立ち上げも

ヤマト運輸は9月25日、ダイレクトメールや小型の荷物の配達を委託している個人事業主約3万人との契約を、2024年度末までに終了することを明らかにした。障害者支援団体への委託も同様に終了する。

ヤマト運輸と日本郵便は今年6月、協業を強化する方針を公表。ヤマトが取り扱っているサービスのうち、ダイレクトメールやカタログなどを配送する「クロネコDM便」と、ポストに入る小型の荷物を送る「ネコポス」の配達業務を全て日本郵便に移管、同社の物流ネットワークを活用することを決めていた。

ヤマトは業務委託先を日本郵便に変更するのに合わせて物流の体制を見直し、業務の最適化を図る。契約を終了する個人事業主に対し、委託料に加えて1人当たり3万~7万円を謝礼として支払うほか、転職支援サイトを設けて求人情報を提供するなど、転職や他の業務受託にこぎ着けられるようサポートに努める方針。

ヤマト親会社のヤマトホールディングス(HD)は8月に開催した2023年4~6月期決算説明会の際、クロネコDM便は2024年2月に日本郵便への業務委託を開始し、ネコポスについても25年3月末をめどに業務委託を完了する計画を明らかにしていた。ただ、その際は個人事業主らへの委託契約の取り扱いについては明言していなかった。

(藤原秀行)

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