在任16年半、後任は三菱地所・杉山会長
不動産証券化協会の岩沙弘道会長(三井不動産会長)は4月23日、東京都内で開いた定例記者会見で、会長と理事の職を退く意向を示した。
5月22日に東京都内で開く定時社員総会をもって正式に退任する。後任には、同協会の杉山博孝副会長(三菱地所会長)が選出される方向。岩沙氏は退任後、相談役となる見通し。
会長退任の意向を表明する岩沙氏
岩沙氏は退任を決めた背景として「かねがね、もうそろそろ交代する時期が来ていると感じており、この3年はその思いが強まっていた。元号も令和に変わり、新しい時代を迎える中でバトンタッチを決めた」と説明。
「不動産証券化市場の創生期当初から携わり、幅と厚みのある市場が形成されたことに深い感慨を覚えている。不動産投資への関心は年々高まっており、新体制でさらなる市場成長を目指してほしい」と杉山氏らへエールを送った。
岩沙氏は同協会が発足した2002年12月から16年余りにわたって会長を務めてきた。Jリートの普及、物流施設やヘルスケア施設といった投資対象となるアセット多様化、人材育成などに尽力した。
(藤原秀行)