認証不正受け行政処分、「グランマックス」「タウンエース」「ボンゴ」
国土交通省は1月26日、ダイハツ工業が新車の安全性に関する国の試験などで膨大な不正を働いていた問題に関し、道路運送車両法に基づき、特に悪質な不正行為があったと認めたダイハツの「グランマックス」、トヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる製造)供給している「タウンエース」、同じくマツダにOEM供給している「ボンゴ」の3車種(いずれもトラックタイプのみ)の「型式指定」を同日付で取り消したと発表した。
国交省が型式指定を取り消したのは日野自動車、豊田自動織機に次いで3社目で、乗用車では初めて。
型式指定がないと、量産が事実上不可能になる。再取得には最低でも数カ月かかる見通しで、ダイハツの経営に大きな打撃となる。物流業界にも影響が出そうだ。
「グランマックス」のトラックタイプ(ダイハツ工業ホームページより引用)
国交省によると、ダイハツはこの3車種で衝突試験の際、本来はセンサーが衝突の衝撃を検知して開くエアバッグを、実際にはタイマーで作動させるなど不正な加工を行っていた。
ダイハツは同日、認証不正についてあらためて謝罪した上で「認証業務の見直しに留まらず、法令遵守を大前提に、経営、職場風土や文化、適切なモノづくり&コトづくりという3つの観点から改革に取り組み、トヨタの全面的な支援を受けながら、再生に取り組んでまいります」とのコメントを発表した。
(藤原秀行)