日通とOMデジタルソリューションズ、収蔵品デジタルアーカイブサービスで協業へ

日通とOMデジタルソリューションズ、収蔵品デジタルアーカイブサービスで協業へ

博物館や美術館のニーズ対応

NIPPON EXPRESSホールディングスは2月1日、グループの日本通運と、オリンパスから独立した光学機器メーカーのOMデジタルソリューションズが収蔵品デジタルアーカイブサービスで協業すると発表した。

OMデジタルソリューションズが保有する、デジタルアーカイブ向けカメラシステム「Rシステム」、調査や研究に最適な赤外線カメラシステム「IRシステム」、導入テクニカルサポート、撮影代行サービスなどを、日通が推進する文化財や美術品などのデジタルアーカイブ構築の一括サポートサービス「SmartMuse(スマートミューズ)」で同日、提供を始めた。

協業で日通はSmartMuseを通じて保存・共有・活用のサイクルをワンストップで提供することが可能となり、博物館や美術館などの文化財・美術品のデジタルアーカイブ構築支援を強化したい考え。


(NIPPON EXPRESSホールディングス提供)

SmartMuseは2021年7月に日通と富士通が共同開発した、美術館や博物館の収蔵品を5つの要素(①データ管理②収蔵庫整理③輸送・保管④データ入力代行⑤収蔵品のデジタル化)で支援する統合サービス。

日通が得意とする美術品の梱包・輸送・保管業務サービス(上記②、③)に④と④の人的支援サービスを追加し、富士通Japanの収蔵品管理・公開システム「FUJITSU 文教ソリューションMusetheque(ミューズテーク)デジタルアーカイブクラウド」と組み合わせ、収蔵品や収蔵品データの一括管理(上記①)を実現。整理から管理までを一括でサポートする。

博物館法改正で博物館の事業として「博物館資料のデジタルアーカイブの作成と公開」を新たに追加。文化財や産業資産をデジタルデータ化して後世に残す重要性はさらに増している。

しかし、美術館や博物館ではデジタルデータ化を含めた収蔵庫の資料整理が進まず、学芸員の人手不足が課題となっている。

SmartMuseでは業務を日通が代行することで、学芸員の管理業務の負荷を軽減することを目指す。併せて、日通の物流ノウハウとOMデジタルソリューションズのデジタル技術を駆使し、美術館や博物館のDX化をさらに推進、文化教育領域の課題解決を後押しする。

(藤原秀行)

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